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zoom RSS 『レイチェルの結婚』・・・家族の絆とは

<<   作成日時 : 2009/05/28 23:00   >>

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姉レイチェルの結婚式を前に、ドラッグ依存治療の施設から里帰りしてくる妹のキム(アン・ハサウェイ)。そんな彼女を迎える娘思いの父親。離婚して新しい生活を送る母親も帰って来る。こうして長女の祝福のために集結したバックマン家の面々だったが、知人たちを招いてのお祝いムードの中でよそよそしさや些細な衝突を見せる。そして徐々にこの家族が抱える重い過去が明らかになっていく・・・。

アン・ハサウェイは『パッセンジャーズ』で演じたセラピスト役とは言わば反対の役どころで、私としては本作のほうが彼女のよさが引き立っていたと思う。生き生きとした演技がとても自然で好印象だった。(だからこそのアカデミー主演女優賞ノミネートなんだろうけど)
ほぼ一年ぶりに川崎のチネチッタにて鑑賞。ちなみに一年前の鑑賞作品は是枝監督の『歩いても 歩いても』であり、離れて暮らす家族があるイベントのために里帰りしてくる点、一見仲よさそうな家族がどこかギクシャクしている点、幼い頃に亡くなった兄弟がいる点など、本作とどこか通じるところがあったのは面白い偶然だ。

久しぶりの再会で抱き合うレイチェルとキムは仲のよい姉妹に見えるし、施設で暮らすキムをあれこれ気遣うポールには父親の優しさがある。しかし同時に姉にも父にも、問題児キムの機嫌を損ねないよう言葉や態度を選ぶ様子が終始見え隠れする。敏感なキムはそんな二人が気に入らず、イラつきふてくされ、そして衝突してしまう。

キムが依存症になった理由、そして両親が離婚した理由などは特に語られないのだが、矯正プログラムの集会でのカミングアウトの内容が関係しているのは明らかだ。
かつて幼い弟を故意ではないにしろ不注意で死なせてしまったことが、トラウマとなってキムに重くのしかかる。そしてこの出来事はキム以外の家族にとっても心のしこりであり、どこかギクシャクとした関係はここから来ているのだ。

式前のパーティーから式当日にかけて、激しくののしりあったり、殴り合ったり、果ては車の事故まで起こしてしまうという唖然の展開は、祝福されるはずのレイチェルが気の毒に思えた。またせっかくの式当日の夜なのに、そそくさと立ち去る母親というのもレイチェルにとってあまりにさびしい。

それだけに翌朝のキムとレイチェルの別れのシーンは救いが感じられてよかった。気まずさのためかこっそり家を後にしようとするキムと、それに気付き呼び止めるレイチェル。この数日間とことんやりあった姉妹が別れ際に交わす抱擁が実に爽やかだ。
建前と本音の交錯する壮絶なやりとりを見せた二人が自然に抱き合える。笑顔を交わせる。そこには確実な家族の絆がある。

・・・まあそれもまた建前によるのかもしれないが、せっかくのエンディングに野暮な勘繰りはやめておこうか。

 ★『レイチェルの結婚』公式サイト
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
あちらの人って、久々に会ったり、家族があったりすると、ハグしなければならない・・、必ず気を相手に気を配らなければならない・・・みたいな、なんか無理を感じるときがありますよね。
それっていいことなのかもしれませんが、その無理から、本音が出て、つきものが落ちたように、心から結婚を祝福してる・・・という雰囲気が伝わってきて、とっても素敵な映画でした。
アン・ハサウェイ!!に尽きましたね。
sakurai
URL
2009/09/22 13:51
sakuraiさん、こんにちは♪
あ〜それあるある。ホントに本心でみんな抱き合ってるんかいな?ってね(笑)
私たちよりアットホームな雰囲気が強いお国柄ですが、アメリカ人はそうでなければならないような本能があるようにも思えてしまいます。
本作ではまさにその辺の無理から起こる摩擦が描かれてました。ラストの姉妹のハグも本心は・・・なあんて考えてたらきりがないですけどね。
アンはほんとによかったです。彼女に対するイメージが変わりました。
SOAR
2009/09/23 10:59

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