『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』・・・200ドルのセールわんこ!?
おバカな犬が巻き起こすハートウォームなドタバタコメディ・・・だと思って臨んだが、夫婦愛や家族の絆を茶化すことなく真面目に描くなど見どころあるなかなかの良作だった。
子供ができる前に心の準備をしておこうと犬を飼うことにした新婚のジョン(オーウェン・ウィルソン)とジェニー(ジェニファー・アニストン)。ラブラドールの子犬がたくさんいるケージの中でジェニーが選んだ一匹は、“セールわんこ”の格安犬だった・・・。
マーリーと名付けられたこの犬の暴れっぷりがまた半端じゃない。もはやイタズラややんちゃなどというレベルではなく、犬の飼育経験がない私には正直イライラさせられるたちの悪い行動も多かった。犬を飼ってる方には許容範囲の微笑ましい光景なのかもしれないが、あのすさまじさはちょっと引いた・・・(苦笑)
この作品の良さは、ありえないほどメチャクチャなマーリーの姿と、そんなマーリーに翻弄されつつも夫婦それぞれが当たり前の日常の中で悩んだり喜んだりする姿とが同時進行で語られていくことにもあるだろう。けっしてわんこ中心の作品ではなく、夫婦が職場や家庭で直面する様々な出来事も丁寧に描かれる。
コラム担当から抜け出せない記者志望のジョンを尻目に同僚は報道記者として成功し始める。
待望の妊娠に喜ぶジェニーだったがそれは悲しい結果に終わる。
そうしたよくある(といったら語弊があるが)日常の中にマーリーがいるわけだ。悲しみにくれるジェニーに寄り添うマーリーの姿は、さんざん私をイラつかせてきたおバカ犬とは思えない優しさに満ち溢れていた。
ジョンとジェニーとマーリーの三者が、時に厳しく時に優しく感情をぶつけ合っていく中で互いの絆をより固いものに深めていく展開にはホロリ。
その後ふたりは3人の子供に恵まれるが、この子供たちとマーリーの触れ合いの描写がちょっと足りなく感じたのがとても残念。。特に長男パトリックとマーリーは、雰囲気から察するにそれこそ両親の知らないところでもほんとに仲良しだったはずだ。
ラストシーンでジェニーに後ろから抱かれるパトリックが小さくつぶやくシーンがあって、この一言に私は思わず涙をこぼしそうになったのだが、パトリックにこう言わせるだけの日々があったことを中盤でもっと見せてほしかった。(たぶんこうした小ネタ的シーンはたくさん撮ってると思うので、おそらくは編集段階でカットされたんだろう)
スクールバスを降りたパトリックと次男が、待っていたマーリーと家まで競争する様子を後ろから捉えたシーンなど素晴らしかった。こういうのがもっとあれば、ラストの感動がより高まったと思う。
また、(これは原作がエッセーということを考えると反則かもしれないが)おバカなマーリーがまさかの大活躍、例えば事故を防ぐとか人を救うとかといったエピソードの一つ二つがあってもいいのではなかろうか?
最近の自分の記事を読み返すと「いい作品だが物足りない」という感想がよく出てくる。本作もまさにそんな印象を持った。良作に出合うとついつい求めるものも大きくなってしまう。
単なるドタバタコメディにしなかったことは評価に値するが、あのラストを用意するなら家族と犬とが織り成す心の触れ合いを目いっぱい描いてからにしてほしかった。せっかく私と同年代の2人が主演だったわけだし、もうちょっと感情移入できればよかったな~。
そうそう。マーリー役として撮影に使われた犬っていったい何匹?、なんて興味がわいたので鑑賞後にちょっと調べてみたら、ちゃんとパンフに載っていた。
私の見たところ5~6匹、もしかすると10匹くらいいたりしてなどと思っていたがそんな程度ではなかった。マーリーを演じたわんこは全部で22匹もいたそうだ。これはびっくり!!
★『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』公式サイト
★オーウェン・ウィルソン主演作の過去記事(『エネミー・ライン』)
子供ができる前に心の準備をしておこうと犬を飼うことにした新婚のジョン(オーウェン・ウィルソン)とジェニー(ジェニファー・アニストン)。ラブラドールの子犬がたくさんいるケージの中でジェニーが選んだ一匹は、“セールわんこ”の格安犬だった・・・。
マーリーと名付けられたこの犬の暴れっぷりがまた半端じゃない。もはやイタズラややんちゃなどというレベルではなく、犬の飼育経験がない私には正直イライラさせられるたちの悪い行動も多かった。犬を飼ってる方には許容範囲の微笑ましい光景なのかもしれないが、あのすさまじさはちょっと引いた・・・(苦笑)
この作品の良さは、ありえないほどメチャクチャなマーリーの姿と、そんなマーリーに翻弄されつつも夫婦それぞれが当たり前の日常の中で悩んだり喜んだりする姿とが同時進行で語られていくことにもあるだろう。けっしてわんこ中心の作品ではなく、夫婦が職場や家庭で直面する様々な出来事も丁寧に描かれる。
コラム担当から抜け出せない記者志望のジョンを尻目に同僚は報道記者として成功し始める。
待望の妊娠に喜ぶジェニーだったがそれは悲しい結果に終わる。
そうしたよくある(といったら語弊があるが)日常の中にマーリーがいるわけだ。悲しみにくれるジェニーに寄り添うマーリーの姿は、さんざん私をイラつかせてきたおバカ犬とは思えない優しさに満ち溢れていた。
ジョンとジェニーとマーリーの三者が、時に厳しく時に優しく感情をぶつけ合っていく中で互いの絆をより固いものに深めていく展開にはホロリ。
その後ふたりは3人の子供に恵まれるが、この子供たちとマーリーの触れ合いの描写がちょっと足りなく感じたのがとても残念。。特に長男パトリックとマーリーは、雰囲気から察するにそれこそ両親の知らないところでもほんとに仲良しだったはずだ。
ラストシーンでジェニーに後ろから抱かれるパトリックが小さくつぶやくシーンがあって、この一言に私は思わず涙をこぼしそうになったのだが、パトリックにこう言わせるだけの日々があったことを中盤でもっと見せてほしかった。(たぶんこうした小ネタ的シーンはたくさん撮ってると思うので、おそらくは編集段階でカットされたんだろう)
スクールバスを降りたパトリックと次男が、待っていたマーリーと家まで競争する様子を後ろから捉えたシーンなど素晴らしかった。こういうのがもっとあれば、ラストの感動がより高まったと思う。
また、(これは原作がエッセーということを考えると反則かもしれないが)おバカなマーリーがまさかの大活躍、例えば事故を防ぐとか人を救うとかといったエピソードの一つ二つがあってもいいのではなかろうか?
最近の自分の記事を読み返すと「いい作品だが物足りない」という感想がよく出てくる。本作もまさにそんな印象を持った。良作に出合うとついつい求めるものも大きくなってしまう。
単なるドタバタコメディにしなかったことは評価に値するが、あのラストを用意するなら家族と犬とが織り成す心の触れ合いを目いっぱい描いてからにしてほしかった。せっかく私と同年代の2人が主演だったわけだし、もうちょっと感情移入できればよかったな~。
そうそう。マーリー役として撮影に使われた犬っていったい何匹?、なんて興味がわいたので鑑賞後にちょっと調べてみたら、ちゃんとパンフに載っていた。
私の見たところ5~6匹、もしかすると10匹くらいいたりしてなどと思っていたがそんな程度ではなかった。マーリーを演じたわんこは全部で22匹もいたそうだ。これはびっくり!!
★『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』公式サイト
★オーウェン・ウィルソン主演作の過去記事(『エネミー・ライン』)
この記事へのコメント
もっと犬が中心の動物感動ストーリーみたいなのを想像していたら、マーリーと一緒に暮らす普通の悩みを持った普通の夫婦の絆の物語だったので、とても共感できたし素敵な映画になっていたと思います。
子供達との関わりを描いたシーンがなかったのがちょっと残念でしたね~
私もマーリー見てきました!
犬を現在も飼っている私ですが、マーリーの躾どーなってんの?とツッコミいれてました(自分も言える立場じゃないかもしれませんけれど・・・笑)
けれど、夫婦に子供が生まれてからはバカじゃないじゃん・・と思いましたが、それゆえに子供たちとのエピソードはもっと欲しかったですね。
パトリックの一言は泣けました。その前から泣いていましたが・・・。ジェニーのあのネックレスも印象的でした。
もしこの作品がよくある動物感動ストーリーだったら直後の感動レベルは上だったかもしれないけど、あとで思い返したときにあまり記憶に残らなかったんじゃないかなって思います。
夫婦は夫婦で様々な問題を抱えていて、互いに支えあってる。そこにあのマーリーがいる。
これがよかったんでしょうね。
生まれたばかりの子供をマーリーがどう捉えるのか見たかったな。
犬の躾って大変なんですねぇ。ラブラドールって沈着冷静な盲導犬のイメージがあるけど、マーリーすご過ぎでした!
紅ちゃんの躾はどうでしたか?
ラストのパトリックの態度やあの言葉から察するに、彼には弟と妹以上にマーリーへの強い思いがあったように見えます。だからこそそれを裏付けるようなエピソードが欲しかったですね。
その点あのネックレスが絡む一連のエピソードは良かった~!