『ハッピーフライト』・・・綾瀬はるかのサムアップ&ウインク

矢口史靖監督作品というだけで要チェックなのにそれが今回は飛行機映画!
「これはもう観るしかないでしょ!」というわけで初日に鑑賞した。

『スウィングガールズ』のような泣いて笑って大騒ぎの青春サクセスストーリーではないので比べてしまうとやや地味な印象が残るが、ホノルル行きのボーイング747-400が離陸直後のトラブルが原因で羽田に引き返すまでのドラマはなかなか見応えがあった。

ピトーヒーターのトラブルにより使えるピトー管が左側の2本のみという状況で離陸した全日空1980便が直後にカモメの群れと接触するというバードストライクに遭遇。幸いエンジンの異常が認められなかったため機は予定通りホノルルに向うが運悪く一羽がピトー管にダメージを与えたため、やがてコックピットでは速度表示が消える・・・。

とまあ大まかな機体のトラブルはこんな流れであり、この機を安全に着陸させるべく奮闘する空と地上それぞれのスタッフたちの姿がテンポよく描かれていく。かと言って一昔前のハリウッド映画にありがちな航空パニック物のようなシリアス一辺倒な作品ではなく、矢口監督ならではのユーモアが随所に効いているおかげで独特の雰囲気が楽しめる作品だ。
また、航空業界の様々な職種を数多く取り上げているにもかかわらず、各キャラの個性描写が明確なせいもあってそれほど散漫にならずにまとまっている点もいい。このあたり、監督の脚本とキャスティングの妙といったところだろうか。

昇格訓練のため機長席に座るCPの鈴木和博(田辺誠一)が何気にかっこよい。この鈴木という男、一見なんとも頼りないパイロットのようで実はそれなりの知識と腕前を持っている。
緊急着陸する滑走路が16Lから34Rに急遽変更されるシーンがあったが、悪天候の中、ピトー系統の復活に賭けるためギアダウンまでして降下率を稼ぎつつ16Lへ降りるためのトラフィックを飛行していた状態から、フラップとスピードブレーキを駆使して強引に34RのILS電波に機体を乗っけてしまうくだりはお見事。そのうえ最後は猛烈な横風の中かなりのクラブ(滑走路に対し斜めの状態)をとったままこれまた見事なタッチダウン。エンドロールで4本線(=機長)に昇格した彼の姿を見ることができるが、そりゃあ当然です!

“散漫にならずにまとまっている”と前述したが、そのため個々のエピソードが薄くなってしまっているのも事実でこれは惜しいところ。投げっぱなしの伏線も正直いくつか見受けられる。
個人的にはCAの斉藤悦子(綾瀬はるか)と修学旅行で乗り合わせたCA志望の女子高生との絡みをもうちょっと深く描いてほしかったなと思う。綾瀬はるかの生き生きとした演技が光っていただけにもったいない。(それにしても彼女のウインクはかわいいね~)
一方で、GSの木村菜採(田畑智子)がつかんだ素敵な出会いは爽やかで後味がよかった。

私の中では残念ながら『スウィングガールズ』を超える作品とはならなかったが、ドキュメンタリーではなく娯楽映画という形で航空業界を楽しく紹介してくれている作品という点で大いに評価したい。

さてと。現実に戻ると週明け早々私自身もフライトが待っている。とりあえずピトーヒーターとエンジンのスタートバルブの点検だけは念入りにやっておくべきかもしれないねぇ(^^ゞ

☆『ハッピーフライト』公式サイトはこちらから

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