『RED/レッド』・・・「オマケにあなたの髪まで薄い!」

って言われちゃったなあ、ブルース・ウィリス(笑)

映画を面白くさせるお約束的要素がふんだんにバランスよく盛り込まれているので予想以上に楽しめた。
ガンアクション、カーアクション、ロマンス、ユーモア、旧友再会、政治と軍需企業の癒着、副大統領の陰謀、CIA、MI6、ロシアスパイ(KGB?)、新旧エージェントの対決、巻き込まれヒロイン、謎解き、サスペンス、まさかの真相等々、さらにはオチ切れないオチ(笑)に至るまでとりあえずひと通り揃ってる感じである。

それなのにクドさも重さもなく、むしろ品のいいユーモアさえ感じさせながら軽快なテンポで進んでいくのはキャストのバランスがいいからに他ならない。ブルース、モーガン・フリーマン、そしてジョン・マルコヴィッチ。大きな陰謀に果敢に立ち向かう元CIAロートル三人組のまあ個性豊かなこと!
彼らに後半合流する元MI6のヘレン・ミレンも登場シーンから存在感たっぷり。彼女が語る過去のロマンス、敵スパイとの悲しい恋物語が終盤で心地よく落ち着くのも爽快だ。
そして成り行きで行動を共にするのが、わけのわからぬまま拉致された状況下で件のセリフをさらっと言ってのけるサラ(メアリー=ルイーズ・パーカー)。一風変わったロマンスに憧れる典型的な巻き込まれヒロインなのだが、この年代の起用がこうもマッチするとは失礼ながら意外だった。
てか彼女、好奇心旺盛で機転も利くし、何が起きてもすぐ順応してしまう大物ぶりと独特の雰囲気が実にキュート。くるくるとよく動く瞳が印象的で、そこから生まれる表情ひとつひとつがかわいらしい。演じるメアリーは私にはほとんど馴染みのない女優さんだが、若手ではなく64年生まれの彼女を配したこと、その意義は本作において何気に大きいのではなかろうか。

ガンアクションに特化した作品とは違うものの、そのアイデアや見せ方には何度も唸った。
ぬいぐるみから出てきたグレネードランチャーの弾が描く完璧な放物線はもはや芸術的で、某コミックに登場するグレネードランチャー使いのあの人(誰だよ)を思わずにはいられない。
RPG7から発射されたロケット弾が安定翼を開きながら飛翔するスロー映像なんてもうマニア(=私)垂涎モノである。このシーンではRPG女にハンドガンで真っ向勝負のマルコヴィッチがやたらカッコよかったりもする。イカレ役が一瞬見せる真剣な表情というのはそれだけで絵になるものなのだ。
女スナイパーのヘレン・ミレンもライフルだけでなくSMGや、仕舞いにはどうやって持ち込んだのかM2重機関銃まで容赦なく撃ちまくる始末。迫力あり過ぎだって。
そして極めつけは冒頭のブルース。いきなり9パラをフライパンで炒め出したときには何をするのかと思ったよ。なるほどねえ。


・・・で。何はなくともアーネスト・ボーグナインだ。
『ポセイドン・アドベンチャー』のあのおっちゃんのイメージが強い彼だが、私にはやっぱり“ドミニク”なんだよなあ。懐かしい方に久しぶりにスクリーンでお目にかかれてうれしかったよ。

ブルースたち5人組と現役CIAエージェントのキャラがそれぞれしっかり立っている上に脇役陣がまた絶妙な存在感を見せるので飽きることなく引き込まれる。巧みなストーリー展開のおかげもあってあっという間にエンディングに到達してしまった。要所要所での見応えも十分だ。強いてあげればモーガンの扱いには「え?」という思いもなくはないが、総じて満足度はかなり高めの一本である。


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