『SUPER8/スーパーエイト』・・・夏こそジュブナイル・アドベンチャー

エリア51絡みの異星人コンタクト物であるが、SF要素に過度な期待をすると肩透かしを食うこと必至。本作はむしろ、軍がひた隠しにする“何か”を8ミリフィルム“スーパーエイト”に記録してしまった子供たちが経験する、友情や初恋や家族の物語であろう。

全編通して往年のスピルバーグ作品を思わせるシーンがてんこ盛り。いちいち論うまでもなく、ある年代以上の映画ファンならあれこれと思い浮かべてはニンマリ、ワクワクとさせられるに違いない。私と同世代のJ.J.エイブラムスがスピルバーグへの敬意を込めて創り上げたのであろう本作は、それだけでも魅力溢れる作品となっている。

そして子供たちだ。
軍や政府が隠蔽を図る鉄道事故と謎の怪奇現象、あるいは家族や友だちの父親との関係など大人の事情に振り回されっぱなしに見えた子供たちが、「僕らを舐めんなよ」とばかりに行動に出る姿はあの『グーニーズ』の子供たちを見る様でもあった。まとまってるようで勝手気ままで、熱いようで冷めてもいて、紅一点に対してみんながライバルで・・・。それでもここぞという時に見せる彼らの結束力がとにかく清々しい。夏のジュブナイル映画ってやっぱりいいよなあ。

で、正直言うとそんな子供と異星人のちょっといい話、そう、まさに『E.T.』のような物語を想像していたので、あの殺戮モンスターには少々驚いた。もっともモンスターのほうにも事情があり願望があり、最後にはちゃんと・・・・・

・・・・まあ、公開直前までストーリーが徹底して隠されていたことも考慮し、公開2日目の段階であれこれ書き立てるのは控えておこうか。


やれ歴史的大作だの10年に1本の傑作だのと期待を煽り立てる宣伝文句が巷に飛び交い、新聞には“公開まであと何日”のカウントダウン広告まで連日掲載された本作。
そんな事前のお祭り騒ぎに惑わされることなく、本作の持つ地味ながらも深い味わいをじっくり堪能したいものである。スピルバーグ作品ばかり選んで映画館に通った中・高時代を思い出しながら、そして、幼なじみの女の子の何気ないしぐさが急に気になり始めた、少年の頃の懐かしい記憶を呼び起こしながら。


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