『君への誓い』・・・ハッピーエンドではあるけれど

愛する人の記憶を失ってしまった時、それが戻らぬままにもう一度その人を愛すことができるのだろうか。恋愛という感情は奇跡や偶然の出会いから始まるものなのか、それともいわゆる赤い糸的な必然なり運命なりに導かれてのものなのか。

涙を誘うドラマチックなラブストーリーを期待しての鑑賞だったが本作にそうした要素はあまりなく、その代わりにこんなことを延々と考えさせられてしまう興味深い作品だった。

記憶を無くしているはずなのに、覚えていないはずなのに、それでも同じ人に惹かれてしまうのだとしたら、そこにはやはり赤い糸があるのかもしれない。本作のカップルも結果的に再スタートを切ることになるのだから、一応このパターンではある。

ただし、それならば記憶を失ったペイジの閉ざされた心が徐々に溶けていくような描写はやはりほしいと思う。「君の夫だよ」と名乗る“見ず知らず”の男性に惹かれていくことに戸惑う様子、そんな心理描写が彼女の記憶同様すっぽりと欠落しているように感じた。
以前愛した人ならばと必死に記憶を手繰り、写真などのアイテムからその人を愛した確かな痕跡を見出そうといじらしいまでの努力をし、そうした行動の中で記憶のないままにもう一度恋愛感情を覚え、そしてここぞというところで記憶が戻って・・・みたいな話だったらもっと感情移入できたかもしれない。これはこれでベタではあるが、本作のプロットがたどり着くべきハッピーエンドの形はやはりこれでしょう。

レオの揺れ動く心境は絶えず伝わってくるのに、肝心のペイジの心の動きがあまりに平坦。もっともこれもまた記憶障害のもたらす症状の一つだと言われればそれまでなんだけど、それでもやっぱり中盤でのペイジの心の内をもう少し覗いてみたかった気がする。そのほうがラストシーンが断然生きたはず。

まあ実話に基づく作品でもあるし、昼のメロドラマみたいなお涙頂戴ストーリーへのアレンジはできなかったのだろう。もちろんラストシーンで記憶が戻らないままやり直そうと初めの一歩を踏み出す夫婦の姿は、切ないながらも希望ある未来を感じさせてくれる。最後に紹介されるモデルのご夫婦の幸せそうな様子もほほえましい。
そんなわけでけっして悪くはないのだが、別に劇場観賞でなくてもよかったかな・・・というのが正直なところではある。


まあなんだかんだと理屈を並べ立てたけど、本作の感想を一言で表すならば・・・

レイチェル・マクアダムスはあいかわらずカワイイなあ!(爆)

もし私が記憶を失うことがあっても、映画ファンだったことは忘れてしまったとしても、キュートな女優レイチェルのことは絶対忘れないのだ(笑)




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